DVを警察に相談する前に知っておきたいこと
配偶者・パートナーからの暴力(DV)で警察に相談するとき、どんな対応が受けられるか、相談先と流れをまとめました。
「殴られたわけじゃないから」「毎日ではないから」——DVを「まだ深刻ではない」と思って我慢してしまう人は少なくない。しかし暴力は身体的なものだけではないし、「まだ大丈夫」な段階のうちに相談する方が選択肢が広い。
DVに該当する行為の範囲
配偶者暴力防止法(DV防止法)が対象とするのは、身体的暴力だけではない。
- 身体的暴力:叩く・蹴る・物を投げつける
- 精神的暴力:怒鳴る・無視する・人格を否定する発言を繰り返す
- 経済的暴力:生活費を渡さない・仕事を辞めさせる
- 性的暴力:性行為の強要
- 社会的暴力:外出禁止・友人との交流を制限する
「これはDVにあたるか」と迷ったとき、一人で判断する必要はない。相談窓口に話すだけでも、専門家が整理を手伝ってくれる。
まず相談できる窓口
警察だけが相談先ではない。むしろ最初の一歩として、以下の窓口の方が話しやすいことも多い。
- 配偶者暴力相談支援センター(各都道府県に設置)
- DV相談ナビ(#8008):電話で近くの相談窓口につないでくれる
- 警察の#9110:緊急でない相談の受付
今すぐ危険な状況なら110番を。
警察に相談した場合の対応
警察への相談・被害届の提出で、以下の対応が取れる場合がある。
- 警告:加害者に対して「行為をやめるよう」警告する
- 接近禁止命令の申請支援:裁判所が出す「保護命令」(接近禁止・退去命令)の手続きをサポート
- 緊急時の同行・避難支援
相談したからといって必ず大事になるわけではない。どんな対応が自分に合っているかを一緒に考えてもらえる場だと思っていい。
相談するとき証拠を持参できると話が進みやすい
- 暴行の際の傷の写真(病院の診断書も有効)
- メッセージのスクリーンショット(脅迫・侮辱的な内容)
- 暴力が起きた日時のメモ
証拠がなくても相談はできる。ただし、後になって記録が必要になることもあるので、安全な場所にメモを残しておく習慣をつけておくといい。
子どもがいる場合
子どもへの影響が心配な場合は、相談時にその旨も伝える。子どもの保護については、児童相談所や支援センターと連携して動くケースも多い。
一人で抱えているよりも、どこか一か所に相談するだけで、動き出せることは意外と多い。