交通事故の示談と警察、どう関わるのか
交通事故で示談を進めるとき、警察への届け出との関係や、示談書の意味と注意点をまとめました。
交通事故の後、相手から「警察を呼ばずに示談にしよう」と言われた経験のある人もいるかもしれない。でも示談と警察への届け出は別の話で、混同すると後で困ることになる。
警察への届け出は義務
道路交通法第72条は、交通事故が起きたら警察への通報を義務付けている。物損事故・人身事故どちらも同様だ。「大したことないから」「お互い同意しているから」という理由で届けなかった場合、道路交通法違反(報告義務違反)になる。
「示談するから警察はいらない」は成立しない。
示談とは何か
示談は、民事上の損害賠償(修理費・治療費・慰謝料など)について、当事者間で合意すること。警察の届け出(刑事・行政上の手続き)とは別の話だ。
示談をすることと、警察や保険会社を通じた手続きを進めることは、並行して行う。
「示談書」に署名する前に確認すること
事故後すぐに示談書を書くよう求められることがあるが、後遺症やけがの影響が出てくるのは数日〜数週間後のこともある。「その場で示談した後に症状が悪化しても補償できない」という条項が入っていると、後から請求が難しくなる。
サインする前に確認すべきこと:
- 示談金の金額が、実際の損害(修理費・治療費の見込み)をカバーしているか
- 「今後一切の請求を行わない」という条項がついていないか
- けがの症状が完全に固まる(症状固定)前に署名していないか
示談書に署名する前に、保険会社や弁護士に相談することを勧める。
人身事故への切り替え
物損事故として処理した後に体の痛みが出た場合、病院の診断書を持って警察署に行くことで「人身事故」への切り替えができる。この場合、事故から時間が経つほど手続きが難しくなるため、体に違和感があれば早めに病院に行き診断書をもらっておくことが大切だ。
まとめ
- 警察への届け出と示談は別の手続き
- 事故後すぐの示談書へのサインは慎重に
- けがの症状が固まるまで示談は急がない
- 迷ったら保険会社・弁護士に確認する