盗品を売ってしまったかも——古物商・質屋への届け出と警察
知らずに盗品を買い取った、または盗品を売ってしまった場合の対処法と、古物商・質屋での警察照会の仕組みを解説します。
フリマアプリで買ったものが実は盗品だった、質屋に持ち込んだ物を警察に照会された——こういった状況は、売る側にも買う側にも突然やってくる。制度を知らないでいると、思わぬトラブルに巻き込まれることがある。
古物商・質屋には「照会義務」がある
古物営業法という法律により、リサイクルショップ・質屋・金券ショップなどの古物商は、買い取った品物が盗品でないかを警察に照会する義務がある。
買い取り時に身分証の提示が求められるのもこの法律に基づく。「なぜ免許証を見せないといけないのか」と思う人もいるが、盗品の流通を防ぐための仕組みだ。
自分が売ったものが盗品だと指摘された場合
知らずに盗品を売っていたケースは珍しくない。引っ越し時に前の住人のものを誤って売った、他人から預かったものを代わりに売ったなど、状況はさまざまだ。
警察から連絡が来たり、古物商から「これは照会に引っかかった」と言われたりした場合、まず正直に経緯を話すことが重要だ。故意でなければ犯罪にはならないが、隠したり逃げたりすると心証が悪くなる。
盗品と知らずに買った場合の返還
善意で盗品を買い取った場合でも、法律上は被害者への返還義務が生じることがある(民法192条・193条の即時取得の例外)。
特に、盗難や遺失から2年以内であれば、被害者から「無償で返せ」と言われた場合に返す義務が生じるケースがある。ただし、古物商・競売・公開市場での購入の場合は、代価を弁償してもらう権利もある。
状況が複雑な場合は弁護士や消費者センターに相談するのが確実だ。
自分の物が盗まれて売られていた場合
所有物が盗まれ、気づいたら質屋やリサイクルショップの店頭に並んでいた、というケースもある。
この場合、まず警察に被害届を出す。その上で、発見した店舗に警察の被害届受理番号を持参し、被害品である旨を申し出る。店舗は確認後、警察へ照会して対応を進める。
すぐに自分で店から持ち出そうとするのは避ける。正規の手続きを踏まないと、かえってトラブルになることがある。
フリマアプリで盗品を購入してしまった場合
メルカリやラクマなどのフリマアプリで購入したものが盗品だと後からわかった場合も、対処の基本は同じだ。
- アプリ内の取引記録・出品者情報をスクリーンショットで保存する
- 警察に相談し、被害届の有無を確認する
- アプリ運営会社にも状況を報告する
「払ったお金はどうなるのか」という点については、アプリの補償制度や、売主への返還請求という選択肢がある。一人で抱え込まず、相談窓口を活用してほしい。