ストーカー被害は「まだ大丈夫」と思っているうちに相談を
ストーカー被害の相談が遅れやすい理由と、早期に警察へ相談することの意味。初期段階でできることと、持参すべき記録についてまとめました。
ストーカー被害を受けている人の多くが、相談に踏み切るまでに時間がかかる。「まだ犯罪とまでは言えない気がする」「大げさだと思われるかもしれない」「相手に逆上されたら怖い」——こういった思いが足を止めさせる。でも対応が遅れるほど、状況は悪化しやすい。
ストーカー規制法が対象とする行為の範囲
ストーカー規制法(正式には「ストーカー行為等の規制等に関する法律」)は、2021年の改正で対象範囲が広がった。以前からあったつきまとい・監視・待ち伏せ・連続した電話・手紙に加えて、SNSのダイレクトメッセージや交流サイトを通じた接触、GPSを使った位置情報の無断取得も規制対象になっている。
「直接会ってはいない」「物理的に触れられてはいない」というケースでも、規制対象になりえる行為は意外と多い。
相談に行く段階の目安
「これはストーカーなのか」と迷うケースでも、パターンとして繰り返されているなら相談に行くタイミングだと考えてほしい。
具体的には、
- 特定の人物から繰り返し連絡が来る(拒否しているにも関わらず)
- 自分の行動を把握しているような言動がある
- 帰り道で見かける回数が多い
- SNSアカウントを変えても見つかる
こういったことが続いているなら、「まだ大丈夫」の段階ではなくなっている可能性がある。
相談の流れ
最寄りの警察署か交番に行き、「ストーカー被害の相談をしたい」と伝える。あるいは#9110(警察相談専用電話)に電話する方法もある。生活安全課の担当者につないでもらい、状況を話す。
このとき、記録を整理して持参するとスムーズに進む。
- 着信履歴・LINEやSNSのメッセージのスクリーンショット
- 遭遇した日時と場所のメモ
- 受け取った手紙や贈り物(あれば)
担当者が状況を正確に把握できるほど、対応の幅が広がる。「どう説明すればいいか分からない」という場合でも、担当者が聞いてくれるので、メモをもとに話すだけで大丈夫だ。
警察が取ることができる対応
相談を受けた後、警察が取れる対応にはいくつかある。
- 警告:相手方に対し「これ以上続ければ逮捕もある」と警告する
- 禁止命令等:公安委員会が相手に禁止命令を出す
- 継続的なパトロール:被害者の自宅周辺の見回りを増やす
「相談したら必ず大事になる」わけではない。まず話を聞いてもらい、どういった対応が適切かを一緒に考える場だと思ってほしい。
初期段階での相談が、エスカレーションを防ぐことにつながる。「誰かに記録として話しておく」というだけでも意味がある。